ここ数年、美容業界でカット以上に話題に上がることが多いのが、ヘアカラー。「外国人風カラー」「グラデーションカラー」「グレージュカラー」「インナーカラー」など、美容師向けでない一般的なファッション雑誌でも、多種多様なヘアカラーに関する特集を目にすることがとても増えました。
美容室でも、ヘアカラーを主に担当する「カラーリスト」が在籍しているところは珍しくありません。また、カットを行わずカラーのみを行う専門店も年々増えており、カラーリストの認知度も増してきています。
今回はそんなカラーリストの仕事内容と、どうしたらカラーリストになれるのかを解説していきます。カラーリストとして美容業界を目指そうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
カラーリストの仕事内容とは?
カラーリストは、ヘアカラーを専門に行う美容師のことです。カットやパーマなども行う一般的な美容室の場合、カット専門の美容師やパーマ専門の美容師などと組んで施術を行うことが多いです。1人のお客様を最初から最後まで担当するということは少なく、カラーのタイミングで複数のお客様を並行して担当することが一般的です。
一方ヘアカラーのみを行う専門店の場合は、1人のお客様にカラーリスト1人が担当としてつき施術を行う場合も多いです。いずれの場合もほかの美容師と同様、技術や知識だけでなくコミュニケーション能力も求められます。
1つ注意が必要なのは、ひとくちに「カラーリスト」と言っても、そのポジションは美容室によって異なるということです。ヘアカラーのスペシャリストとして、お客様のカラーへの要望の聞き取りから薬剤の調合の判断、施術まで一貫してカラーリストに任せる美容室もあれば、カラーリストを「一人立ち前のアシスタント」と捉えている美容室もあります。アシスタントの場合はほかの美容師の指示通りに薬剤を調合し、施術を行います。カラーリストとして美容室に就職する際には、必ずカラーリストの作業範囲を確認しましょう。
カラーリストのやりがい
カラーリストは、お客様の新しい魅力を引き出すことができる仕事です。お客様の理想のカラーを施し、お客様の喜ぶ姿を見ることができた時は、とても大きなやりがいを感じるでしょう。
ヘアカラーはわずかな色味の違いで、仕上がりの印象が変わってきてしまいます。また同じ髪色であっても、染める時の手法の違いなどで質感がまるで変わってきます。お客様が理想としている髪色や髪の質感を的確に読み取り、それを叶えるヘアカラーを施すことは、簡単なことではありません。だからこそお客様に満足してもらえた時は、プロフェッショナルとしての自信と喜びを感じることができるはずですよ。
また、同じ美容師同士であっても、ヘアカラーのスペシャリストであるカラーリストは一目置かれる存在です。カットを得意とする美容師やパーマを得意とする美容師など、それぞれの分野のプロフェッショナルと組み、互いに認め合いながら働けるということは、職業人として大きな喜びを感じることができるでしょう。
カラーリストになるには?
カラーリストになるには、必ず国家資格である「美容師免許」もしくは「理容師免許」を取得する必要があります。ヘアカラーのみを担当するといっても、カットやパーマの知識や技術はほかの美容師と同じように身に着けなければなりません。
カラーリストになる具体的な方法の例としては、まず厚生労働大臣または都道府県知事の指定した美容学校を卒業し、美容師・理容師の国家資格を取得します。学校によってはカラーリストを養成する特別コースを設けているところもあります。例えば美容業界大手の専門学校であるモード学園の美容学科では、美容師免許取得を目指しながら、ヘアカラーを専攻することができます。モード学園は東京・大阪・名古屋にありますが、特に名古屋は美容業界激戦区として知られている地域なので、より高いヘアカラーの技術を学びたい方にはおすすめです。名古屋の美容学校をお探しの方はぜひチェックしてみてください。
カラーリストはとても将来性のある美容系職種です
日本国内において、カラーリストはまだまだ認知度が低い職業であると言えます。しかし海外においては比較的ポピュラーな美容系職種です。メイクアップアーティストのように、フリーランスとして活躍するカラーリストも多くいます。人気のカラーリストになると、個人を指名して注文が入るということも珍しくありません。
カラーリストは、美容業界においても今後さらに需要が高まっていくと予想されています。美容師を目指しつつ「何か強みを持ちたい」と考えている方は、カラーリストへの道を検討してみることもおすすめですよ。
最終更新日:2021月10月28日